頭痛

頭痛の簡単な解説

頭痛の原因、治療や頭痛から考えられる病気についてやさしく解説しています。頭痛に悩むひとは、日本で約3,000万人いるといわれています。頭痛とひとくちにいってもその症状はさまざま。頭痛の原因も対策も異なるので、自分の症状を把握し、医師にきちんと伝えることが、頭痛の軽減につながります。
しかし、このうち医療機関で診察を受けているのは3割ほどしかおらず、医療機関を受診していない方が過半数を占めています。頭痛もちという言葉があるように、体質だからしょうがないと思っているひとも多いようです。
頭痛は、原因や症状をきちんと把握し、適切な対策をとって頂ければ、頭痛の症状をやわらげることは十分可能です。慢性的な頭痛で悩んでいる方は、頭痛外来、脳神経外科や神経内科などを一度受診することをお勧めします。(当院は脳神経外科医が診察いたします)
頭痛の情報に限ったことではありませんが、医療情報を、ホームページや書籍で探す場合、情報を1つに絞らないでください。偏った知識では危険な判断を下しかねません。また、これらの情報は、あくまでもめやすと考え、予備知識として活用してください。実際の症状や治療法は各個人により異なります。ご自身の健康問題に不安のあるかたは、必ず病院まで足を運んで頂き気軽にご相談してください。
頭痛の原因と症状

頭痛は、頭部のすべての部位にある、筋肉や血管、脳膜などの痛みを感じる組織が、なんらかの原因によって刺激をうけることによって起こります。頭痛は痛みを感じる原因となる組織ごとにいくつかに分けることができます。
頭蓋内外の血管の拡張によっておこる(血管性頭痛)
ストレスなどの精神的なものが原因で首の後ろや肩の筋肉が緊張しておこる(緊張性頭痛)
脳卒中、能動脈瘤、動脈炎などの血管障害によるもの
髄膜炎、脳炎、くも膜下出血、腫瘍による頭蓋内疾患からの頭痛
目、耳、鼻、副鼻腔、歯、口腔、歯髄炎などによるもの
三叉神経痛など頭蓋における神経痛による頭痛

慢性のものの原因のほとんどは、血管性頭痛と緊張性頭痛の2つ。そのほか高血圧症や低血圧症、睡眠不足、月経障害、貧血などの病気でも起こります。
頭痛の症状

頭痛とひとくちにいっても、痛み方や痛みが続く期間、頻度などはさまざまなので、自分の頭痛のタイプを把握することが必要です。そのうえで、頭痛タイプに応じた対策をとります。
頭痛は、頭の表皮や中が痛むが、軽いものから激痛までとさまざまで、急性のものと慢性のものがあります。そして、頭痛を危険度から分類すると、危険な頭痛と危険ではない頭痛に分けられます。危険な頭痛には、脳腫瘍やくも膜下出血などによるものがある一方、危険ではない頭痛には、片頭痛など、そして緊張型頭痛があります。この緊張型頭痛は、慢性的な頭痛の7~8割を占めるといわれています。
緊張型頭痛では、まるで万力(まんりき)で締めつけられるような痛みのほか、毎日、朝から晩まで続く、肩や首が凝る、めまいを伴うといった症状が特徴です。また、緊張型頭痛は、“ストレス頭痛”とも呼ばれ、文字通り身体的、精神的ストレスが主な原因となるものです。
頭痛から考えられる病気など

発熱を伴う頭痛

発熱を伴う頭痛で意識障害がある頭痛から考えられる病気には、ウイルス性脳炎・髄膜炎、脳腫瘍などがある。ウイルス性脳炎・髄膜炎の症状は頭痛のほかに、発熱、腹痛、吐き気、意識障害、けいれん、まひなどがみられます。
突然の激しい頭痛

突然の激しい頭痛で意識障害がある頭痛から考えられる病気には、くも膜下出血、脳出血、脳血栓・脳塞栓、高血圧性脳症などがある。くも膜下出血の症状は、頭をなぐられたような、激しい頭痛が突然おこり、続いて吐き気、嘔吐、意識障害などがみられます。
繰り返す頭痛

繰り返す頭痛には偏頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、舌咽神経痛、褐色細胞腫などがあります。偏頭痛は目がチカチカする、視野が狭くなる、肩がこるなどの前触れ症状のあと、ズキンズキンと脈打つような頭痛が起こります。
慢性的な頭痛

慢性的な頭痛には血管性頭痛、緊張性頭痛などがあります。血管性頭痛は頭蓋内外の血管の拡張によって頭痛が起きるもので緊張性頭痛があります。
偏頭痛

偏頭痛は女性に多い頭痛で、ズキンズキンと脈打つような強い痛みが特徴だ。偏頭痛が起こる頻度は月に1、2回程度。痛みが強く寝込むこともあるほどで、動くとさらにひどくなります。
偏頭痛の薬

偏頭痛の薬を利用することで、偏頭痛の発作を予防したり、痛みを軽減したりすることが可能です。偏頭痛の予防的にのむ薬には、カルシウム拮抗薬、β遮断薬、アミトリプチリンなどが使われています。
緊張型頭痛

緊張型頭痛の症状は「ギューッ」「ジワーン」という締め付けられるような痛みや、毎日、朝から晩まで続く鈍い痛み、めまいや肩こりが伴うといった症状もみられるのが特徴の頭痛です。
頭痛薬

頭痛が起こると、とりあえず市販されている鎮痛薬で抑えるという人も多いです。頭痛薬は頭痛を軽減させる効果はあるが、いっぽうで、長期間服用すると胃腸障害などの副作用を起こすことがあるので注意が必要です。
高血圧

高血圧が続くと、さまざまな病気を発生させたり、すでにある疾患症状にほかの病気を合併させる原因ともなります。
低血圧

低血圧は、特に治療の必要はありませんが、疲労しやすい、頭痛、めまい、耳鳴り、食欲不振などの低血圧症状がでることが多くなります。
貧血

貧血は、血液の赤血球や血色素が減少して、血液中の酸素濃度も減少するもの。鉄分欠乏症貧血症がもっとも多い貧血。頭痛、めまい、耳なり、動悸、息切れ、倦怠感などがあらわれます。
脳梗塞

脳梗塞は、脳の血管がつまって血液がながれなくなり、脳の組織が死んでしまうという病気。
くも膜下出血

くも膜下出血は、脳に血液を送る太い動脈にできたこぶ(動脈瘤)が破れて、脳の表面に出血する病気。くも膜下出血は、一刻も早い入院が必要。

頭痛の治療

原因と症状にあわせて筋弛緩剤、鎮痛剤などの薬剤を使用します。脳卒中や脳腫瘍などの重い病気が原因となるものは、一刻も早くその病気を治療しなければなりません。しかし、慌ててはいけません。まずは医師に相談しましょう。直接病院の方へお越ししていただきお気軽にご相談ください。まずはやさしく説明と対話から始められます。
エムガルティ
新しい片頭痛薬(エムガルティ)による治療を開始しました。

この薬の特徴は、内服による予防薬ではなく、月1回の注射(初月のみ2本、以降は毎月1本)です。
エムガルティの投与によって『片頭痛日数が減る』『急性期治療薬を使う日数が減る』という効果が期待できます。実際のデータでも頭痛の頻度が減ったという事が報告されています。
治療について

注射後は15分~30分ほど体調変化を確認するため院内で経過観察します(問題なければ1カ月後に来院)
エムガルティについては予約制となります。

医師の診察を行い、片頭痛の判断基準に基づき投与します。

このお薬で片頭痛に悩んでいる日常生活が変わるかもしれません。
気になった方はクリニックまで ご連絡ください
エムガルティについて更に詳しく知りたい方は、エムガルティ公式HPの説明を御覧ください。

九鬼脳神経クリニック
519-3701

三重県尾鷲市九鬼町1080-1
0597-29-2037

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たなか きみと
院長
田中 公人

田中 公人
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