当院では認知症の検査ができます。
「認知症」と「物忘れ」どこが違う?
「他人の名前がすぐに出てこない」「昼食のメニューを思い出せない」——このような物忘れは、記憶力や集中力、注意力の低下から起こるもので、単なる脳の老化が原因です。使っていない筋肉がだんだん衰えていくように、脳も働かせなければ弱ってくるのは当然のことです。このように忘れやすくなるのはたしかに困ったことですが、病気による現象ではありません。
これに比べ、認知症では、人の名前どころか、その人と自分の続柄や関係までがわからなくなってしまいます。また、今日の昼食に何を食べたかはもちろん、そもそも昼食を食べたか食べなかったかが思い出せなくなってしまうのです。
認知症が原因の場合
|
物忘れが原因の場合
|
---|---|
やったことを全部忘れる
|
やったことを一部忘れる
|
物の名前だけでなく、物事自体も忘れてしまう
|
物事自体は覚えているが、物の名前を忘れることが多い
|
忘れっぽいことを自覚していない
|
忘れっぽいと自覚している
|
人や場所、時間をちゃんと認識できない
|
人や場所、時間は正しく認識できる
|
日常生活に支障をきたしている
|
日常生活に支障はない
|
こんな物忘れは危険!
認知症の物忘れには、下記のような特徴があります。
特徴1・自分がしたこと自体を忘れてしまう
「昼食に何を食べたか」どころか、「昼食を食べたか、食べてないか」をも忘れてしまうなど
特徴2・毎日の習慣を忘れてしまう
いつも散歩している道なのに、道順を忘れてしまい、帰り道がわからなくなるなど
特徴3・身近なありふれたものの名前を忘れてしまう
「駅」「公園」「車」「信号」など、簡単なものの名前がわからなくなるなど
上記のような物忘れが見られたら、慌てずに病院の方にお越しいただくか専門医に診せるようにしましょう。または、最寄の「精神保健福祉センター」「在宅介護支援センター」の窓口を訪ねてみてください。日ごろの接し方を教えてくれるほか、公的サービスの調整、病院の紹介などをおこなってくれます。
病気によっては治癒する可能性もあります!そして、忘れが激しいからといって叱ったりせず、お年寄りの立場に立って、共感するように努めてあげてください。不安や孤独感を募らせると、精神的に不安定になり、ますます病気が悪化してしまいます。身近な人が認知症にかかると、こちらも不安になりがちですが、現在の本人を受け入れてあげるようにしてください。
認知症を治療
物忘れには正常加齢によるものと病的認知症の初期段階とがあり、早期診断が重要となります。物忘れ外来では、ちょっとした物忘れが病的認知症によるものかどうかを診断し治療を行います。お気軽に病院の方へお越し下さい。
認知症の簡単な説明
年齢を重ねるにしたがい、「物忘れが激しくなった」と感じる方が多いと思います。しかし、その「物忘れ」本当にただの物忘れなのでしょうか?
以下のような症状はありませんか?
同じことを何度も言ったり、聞いたりする
物の名前が出てこない
置き忘れやしまい忘れが多い
時間、日付や、場所の認識ができない
病院からもらった薬をよくなくす
以前はあった関心や興味が失われ無気力になった
水道の蛇口やガス栓の締め忘れが目立つ
財布を盗まれたと勘違いする
複雑なテレビドラマの内容が頭に入ってこない
計算間違いが多くなった
ささいなことで怒りっぽくなった
早期発見のポイント
認知症は、早期発見・早期治療が大切です。なぜだと思いますか?それには、きちんとした理由があるのです。
「おかしい」と思ったら、年齢のせいと考えて放置することなく、出来るだけ早い時期に、病院の方にお越し下さい。 「おかしい」と気づいてから医療機関に相談するまでに、約7割の家族が2年以上かかっているとの報告があります。 そして、一度診察を受け「大丈夫ですよ」といわれても年々症状が悪くなるようならば、もう一度、相談にお越しください。
参考ホームページ:「詳しくは早期発見のポイントへどうぞ」
または直接お越しいただきお気軽にご相談ください。